CTO募集とかフルスタックエンジニア募集とか都合の良いこと言っちゃだめ
若干釣り気味のタイトルです。CTO募集すること自体は悪くないんだけど、その内容についていろいろ思うことがあったのでちょっと書いてみます。
やたら見かけるCTO募集
wantedlyとかみるとですね、とにかくCTO募集している会社が多いわけですよ。そりゃITな会社つくるとしたらCTOはいた方がいい。
でもね、多くの社長が話すCTO像って別にCTOを求めてる訳じゃないんですよね。要するに、なんでもできるエンジニアが欲しいというだけのパターンが多い。
とくに募集要件みてもピンと来ないんですよ。別にそれってCTOである必要ないでしょ?と思ってしまう。例えば、
みたいなことを考えてる人が多い。すごく多い。まずね、いないよそんな人。
ただ実際は、それを全部できる人を表すワードがCTOになりつつある。まぁ実際にCTOという職種の人は幅広い技術を身につけている人は多いでしょうが、世間にそんな人あまりいない。
でも、逆にそれをできるからといってCTOと呼ぶのはまた違う。ただハイスキルセットな人が欲しければCTOである必要はないし、むしろCTOに付随してくる余計な業務はさせるべきじゃない。
そのあたりも踏まえた上で、本当にCTOに何を求めているのかをちゃんと考えたほうがいいと思うんです。
じゃぁCTOって何よ?
私なりの解釈ですが、CTOは経営層に近い仕事なんですよね。実際に私はCo-Founderであり、取締役です。 その立場を活かして、テクノロジーをどう経営に活用するか、それによっていかに会社の価値を上げることができるかという点だと思います。
当然、求められることは会社のフェーズによって変わる。エンジニアとして第一線でやるべきときもあるし、採用が最優先のときもある。
だから、テクノロジーを純粋にやりたい人は長い目で見るとCTOとして扱わないほうがお互いに幸せになるんじゃないかな、と思います。
フルスタックエンジニアもグロースハッカーも無責任ワード
フルスタックエンジニアってワードもすごくよくない。採用要件を考えるときの思考停止ワード。全部出来る人が良いって当たり前な話なんですよ。
まず、最悪なパターンがエンジニアの採用にロクに技術者がかかわらずに人事がかじったワードを頻発してるパターン。そんなのじゃ絶対に良いエンジニアが採用できるわけがない。もうちょっとちゃんと技術わかるべき。
その次に、技術わかる人がいない経営層がとりあえずワードとして連呼してるパターン。 似たようなので「グロースハッカー募集」もまさにそう。
そりゃ「何でもできる技術者」や「数値を伸ばしてくれる人」は誰だって欲しいに決まってる。でも、そういう技術者が育つような組織にするのは経営層の仕事だし、育成やチーム体制によるものだと思う。
というわけで
具体的な要件のないCTO募集は危険だよ、と思います。応募する人も、採用する側にとっても。