文章の書き方を変えるだけで社内の情報共有は加速する
社内の情報共有で困っている会社は多いみたいですね。でも実は、nanapiという会社ではそこまで困っていなかったりします。元々文章を扱う会社というのもありますし、ドキュメント化して共有しようという風土が染み付いているからだと思います。
そういったこともあり最近登壇するときなど、社内の情報発信などについて話す機会が増えました。弊社では社内における情報共有のツールとして、Qiita:Teamを使用しています。
生産性を向上させる情報共有ツール - キータチーム(Qiita Team)
全員がMarkdownで文章を書く
実際にnanapiではQiita:Teamを導入してから、現在ではエンジニアだけでなくアルバイトも含めた全社員がここに様々なドキュメントを投稿しています。
Qiita:TeamはMarkdownで書けるようになっています。つまり、社内のメンバーは全員がMarkdownで文章を書くことができます。これが情報共有においてはすごく重要なことだと思っています。
文章構造を意識する
Markdownで文章を記述するということは、ちゃんと文章構造を考えて書く必要があります。マークアップほどこだわる必要もありませんが、headingやparagraphやlistくらいは理解する必要がありますね。
このあたりをしっかりと使いこなすということは、結果的に文章が簡潔になり読みやすくなりますよね。
最初から出来ないにしても、nanapiでは社内がそのような文化になっているため全員ができてあたりまえという風土になっています。その結果、メンバー全員が簡潔な文章をかけるようになり、より意思疎通がスムーズできるようになっています。
個人依存の記号は使わない
よくあるパターンが、アジェンダや議事録でその人ルールの記号がでてくる場合です。
☆本日のアジェンダ 【議題1】次期プロジェクトについて <決議事項> ・プロジェクトメンバー ・予算 ・リリーススケジュール
恐らくこういったテキストを目にしたことがある方は多くいるのではないでしょうか。テキストを書いた本人にしかわからない、謎の記号であふれています。
たちがわるい場合は、アジェンダや議事録によって記号の意味が変わります。こういった訳のわからない独自ルールを使わせないという意味でも、Markdown化する意味はあると思います。
スピードが大事
議事録など、会議が終わった瞬間に出てて欲しいんですよ。Qiita:TeamならPull Requestみたいなのが送れるし、違っていたらすぐに指摘できます。
でも会議がおわって翌日に議事録があがる時点で価値が半減します。参加した人の記憶も薄れるからです。お互いに記憶が新鮮なうちにブラッシュアップしなければいけない。
もっというと、プロジェクタに映しながら直接Markdownで書きながら終わった時点で議事録があがってるくらいにすべきですね。
どのようにして社内に浸透させるか
これは導入した人が必死に書き続けるしか無いです。そのようにして社内の風土は形成されますし、口でいうより使い方を見せた方が早いです。
nanapiでは以下の順番で広めました。
- 和田1人が書き続ける
- エンジニア中心に展開
- デザイナー・ディレクターを含め展開
- 全社員に展開
- アルバイトを含めた全従業員に展開
実際に、非常にうまくワークしていると思います。やり方はいろいろあると思いますが、変に敷居をあげすぎずにとりあえず投稿させていくというところから始めるのがコツなのかな、と思っています。
最後に
というわけで、文章の共有方法についてすこし考えてみました。重要なのは、自分のやっていることを自分に閉じないような風土にすることだと思っています。
これにより社内の情報共有は加速しますし、確実に成果がでるものだと思っています。nanapiではTechBlogをやっていることもあるので、社内・社外問わずこれからも情報発信を続けていきたいと思っています。
「会社は学校じゃねぇんだよ」というエントリで思ったこと
http://ameblo.jp/junpei-1114/entry-11889404525.html
なんとなく便乗エントリー。
まぁこの内容は絶対にはてな民は嫌うだろうなーという内容ですよね。サイバーエージェントってだけで敵視するわけだし、そのうえイケメンっぽいし、若くして社長だし。はてな民が敵視するだけの要素はたくさん持っているわけです。
正直なところ、彼の文章はすごく感情的な文章だし、表現方法も拙い。やっぱり若いなぁというのが僕自身の印象です。ただ、正直このあたりの彼の主張はどうでもいいかな。うちの代表も触れていますが、彼のすごいところって視点の高さだと思うんですよね。
サイバーエージェントグループの一員として、 21世紀を代表する会社を創るため。 そして、WAVESTを日本を代表する会社にするため。 そのためだけに会社に来ています。
ここで注目したいところは、サイバーエージェントが掲げている企業理念をそのまま受け継いでいるところ。
自分自身がこうなりたい、こういうことをしたいという目線で話す人はたくさんいます。それ自体は悪いことじゃないし、大切なことです。
でも、「自分の会社をこうしたい」という目線で話せるのはなかなかだと思いますよ。まさにサイバーエージェントのDNAなのでしょうが、それでもこういう高い視点というのは、立場が作るものですよね。
出来たばかりの会社かもしれないけど、代表という立場にならないと見えないことってたくさんあると思います。そういう高い目線の人間を増やすという意味でも、サイバーの抜擢人事ってすごく価値があることなんだなぁと思いますね。
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独立して5年が経過しました
独立して5年が経過しました。
過去のエントリーからちょうど5年が経過してるのをみて、ちょっと実感がわいたので書きました。
1人目のエンジニアとしてのCTO
代表であるけんすうに誘われて、2009年7月からこの会社をはじめてあっと言う間だったし本当にいろいろあったなぁと思う。社会人になった最初の4年間は楽天に努め、退職してからの5年間はいまの会社でCTOをやってる。
でもCTOなんていったって、当時は1人目のエンジニアだったからで別に特別だったわけじゃない。
とくにかく目の前のサービスを作ることに必死で、サービスを落とさないことに必死で、コードを書いて、デプロイしての繰り返しだった。あの頃は今とは全く違った充実感があったなぁと思う。
資金調達
大きく会社のフェーズを分けるなら、資金調達前と後かなぁと思う。資金調達するまでは受託をしながらほそぼそと運営していたけど、それ以降はとにかく突っ走るだけ。このあたりも役員としてのマインドが切り替わったタイミングだったなぁと思う。
個から組織へ
そして、一緒に働いてくれるメンバーも増え、だんだんと個から組織の開発にシフトする時期が来た。そのあたりくらいから、エンジニアとしても自分ではなくCTOとしてアウトプットをどうさせばいいのかを考え始めた。特に3年目〜4年が経過したくらいから、CTOとしての働き方ということをすごく考えるようになった。
ただ管理するだけの管理職であれば、CTOである必要はない。エンジニアリーダーであり続けるだけなら、CTOじゃなくたってできる。
どういう組織を作れば戦えるのか。どんな風土ならエンジニアが働きやすいのか。5年前とは自分が考えることや、実際の仕事もだんだんと変わってきたんだなと思う。
本当に僕だけの力では、今の規模のサービスは絶対に作れなかったし、これからも成長することはできないと思う。いま会社で一緒に働いてくれている人たちには本当に感謝しているし、これからも一緒に頑張って行きたい。
さて、がんばろう。
TechBlogのイベントで登壇してきました
こんなイベントで登壇してきました。会社として技術ブログを運営している意味だったり、運営するための手法などのノウハウをシェアする勉強会です。前半は各社のプレゼンテーション、後半はGoodpatch土屋さんのモデレートによるパネルディスカッションと二部構成でした。
発表資料
前半部は5分ほどのプレゼンテーションが各社ありました。私が発表した資料はこちらです。
nanapi TechBlogは初めて今年の6月でちょうど一年になります。ブログのペースをつかめるようになるまではすこし大変でしたが、今は社員ほぼ全員で更新するようになりました。
現在では技術ネタだけでなく、デザインやディレクションと幅広いネタを取り扱っています。
ブログを続ける意味
会社のブログも自分のブログも両方運営していますが、やっぱり文章を書くことってすごく重要だと思います。
自分の考えをしっかりと文字として表現する力というのはどんな職種でも必要になってくる能力です。伝え方が悪ければ、どんな素晴らしい考えだって伝わらない。だからこそ、文章にするということは大事だと思います。
会社としてブログを運営するということは、会社のブランディングをするためだけではありません。外に向けて発信するという行為を定期的に行って欲しいという思いがあります。
そんな思いから、会社のブログを運営していたりします。
今回のような切り口のテーマで話すことってあまりないので、すごく楽しむことができました。もっと企業ブログ業界を盛り上げていきたいですね!
コミュニケーションにおけるメラ・ギラ・イオ
以前にこんなエントリーを書きました。今回は、どちらかというと会話におけるコミュニケーションの話に近いです。
仕事におけるコミュニケーション能力と会話におけるコミュニケーション能力は別物 - UNIX的なアレ
先日、会社の人とコミュニケーションを取りやすいスコープみたいな話をしていました。その時に、グループ魔法っていう例えが出てきたのが面白かったのでちょっとまとめてみます。
属性によって変わるコミュニケーションの取り方
というわけで、コミュニケーションのスコープを考える上でドラクエの呪文の例えが一番わかりやすかったので、それぞれの考察をまとめてみました。
まず、メラから
これは要するに一対一のコミュニケーションですね。これの良い所は、どちらかが聞き上手であれば成立することだと思います。コミュ力ないと思っている側の人であっても、自分が聞き手にまわる、もしくは相手が聞き上手ならそれなりに盛り上がる会話もできるものです。
もうちょっとレベルがあがると、自分が話しすぎないように会話のバランスを考えて聞き手に回ったりとかすればスムーズな会話が実現します。恋愛のハウツー本でも、多くの場合は相手の話を聞こうと書いてある本が多いと思います。
すごく言い訳がましいですが、ハウツーを提供してる会社なのでハウツー本には詳しいのです。
nanapiでも恋愛コンテンツは非常に人気があります。
続いて、ギラ
これはグループ魔法なので属性が近い人同士の会話のイメージです。例えば、エンジニア5人で飲みに行こうぜ、となった場合をイメージしてもらえると近いのかな。部の飲み会とかもそうですね。
共有しているコンテキストがあるので、それぞれの話題も比較的似通ったものになってきます。比較的、うまくバランスとって会話をし易いレベルの単位かなぁと思います。共通の話題が確実にあるので、それで盛り上がれば良い訳ですからね。上司の悪口なんかもまさにそう。
厄介なのは、イオの唱え方
さて、これがなかなか難しい。合コンとか立食パーティとかがそうですね。人数のというよりも、様々な属性の人が存在する場です。こういった場におけるコミュニケーションは非常に難易度は高いと思います。
まず問題として、共有しているコンテキストがない。かつ聞いてる側にまわりすぎるとただの空気的な存在になってしまう。となるとどうやってその場に参加をするのか、というのが課題になってきます。
ここで、グループ魔法を使うのはご法度ですよね。あるあるでいうと、合コンで同性同士で盛り上がりすぎてしまって相手を置いてけぼりにしちゃうとか。
いいんですよ、ある程度盛り上がってきたら個々人で話すとか。でもそこにいくまでには誰かがイオ系呪文を唱えないと場が動かない。そこでお互いを知るために強制的なイベントがいろいろあるのでしょう。まぁお約束になっている自己紹介なんかもそのうちの一つでしょう。
というわけで、どうやればイオナズンを唱えられるようになるのでしょうか!
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